アプリ開発初級者向け!アプリ内広告を最大化するSSPの基本と比較

こんにちは、株式会社CFlatです。

前回の記事で、アプリ内広告の種類とメディア一覧について、まとめました。
アプリ開発初級者向け!アプリ内広告の基礎知識と各種メディア一覧

今回の記事ではその中でも、アプリ内広告の収益を最大化するのに欠かせない、SSP(メディエーション)についてまとめてみます。
インターネットで検索しても、なかなかSSPの情報が少ないので、この記事は貴重な記事です。(たぶん)

SSPとは

主にバナー広告(下の画像下部のような広告↓)の収益を最大化するためのツールです。

SSPは、メディエーションとも呼ばれます。
こんな感じでサーバー側でアドネットワークの配信比率を設定することができます。

SSPを使えば、例えば、A社の広告を70%、B社の広告を30%の確率で表示させる、といったことができます。
アドネットワークは時期によって、1クリック当たりの利益率が変動します。
あるタイミングではA社の広告は1クリック10円、B社は5円。
ところが一週間後にはA社は1クリック5円、B社は10円といった状況になることがあります。
当然、利益を最大化するためには、その時のクリック単価によって各社の広告配信比率を変更したくなりますよね?
つまり、SSPとは、配信比率を調整することによって、利益を最大化しようという仕組みです。

SSPの種類と一覧

大きく分けて、ツール型とおまかせ型の2種類のSSPのタイプがあります。
簡単に言うと、上の配信比率を調整する作業を自分で行うか、あるいはSSPの管理会社側にお任せするかというお話です。
自分で配信比率を設定するタイプのものをツール型SSP、管理会社に配信比率の調整までお願いするタイプのものをおまかせ型SSPと呼びます。

ツール型SSP
  • メリット
    • 配信比率を手動で細かく変える事ができる
  • デメリット
    • 使うアドネットワークの数だけ広告会社のアカウントを作成しなければならない
    • 使うアドネットワークの数だけSDKを実装する必要があるので、連携テスト含め、開発工数がかかる
    • 各アドネットワークのSDKがバージョンアップされた場合は、全てのアプリのSDKを更新しないといけまい
    • 入金を各アドネットワークからバラバラに受ける必要があるので、手間もかかるし手数料もかかる
おまかせ型SSP
  • メリット
    • アカウントの発行から入金までを代行してくれる
    • アプリが多すぎて手動調整が追いつかない場合は非常に便利
  • デメリット
    • 各アドネットワークへの配信比率変更の融通が効かない
    • 色々とおまかせする分、それ相応の手数料を取られる
一部おまかせ一部ツール型SSP

新しいタイプのSSPも出てきています。
ツール型・おまかせ型それぞれの良いとこ取りをしたようなSSPです。

    • SDKで複数のアドネットワークを利用可能
    • 広告の手動配信比率調整、自動配信の両対応
    • タグ発行から入金まで一本化
    • もちろん手数料を取られる

こういうタイプのSSPはまだ一社しか知りません。

SSPの機能比較

海外向けの配信比率

例えばAdStirだと、国内向けの配信比率設定と、海外向けの配信比率設定の2パターンのみ、配信比率を設定できます。
これはあくまでも、日本中心のSSPです。
中国や欧米では、またそれぞれのアドネットワークの特徴があるので、各国別にも配信比率設定を出来た方が理想的であることは間違いありません。
そういった視点では、Admobメディエーションは各国毎の設定が可能なようです。ただし、最近は仕様が変わって配信比率を設定できなくなったそうで、Admobメディエーションに代わるものとして、DFPスタンダードが登場してきています。

バナー広告以外のSSP

従来は、バナー広告専用のツールでしたが、前回の記事にもあったように様々な広告タイプが登場するに連れ、バナー広告以外に対応したSSPも出現してきています。例えば、Fluctはアイコン広告のSSP機能に対応していますし、アドフリくんは最近、全面広告のSSP機能に対応しました。

SSPのその他の機能やメリット

自社広告機能

バナーに自社広告を配信することができるSSPが多いです。
AdStirのようなツール型SSPだと、自社広告の配信比率を設定できます。
新アプリのリリース直後だけ、ユーザーを集めるために、自社広告の配信比率を上げるといったことができます。

広告配信を止められた時に助かる

SSPを利用せず、一社の広告のみ使用している場合、その会社から広告配信をストップされると、困窮してしまいます。
弊社はまだ経験がありませんが、実際、誤クリック多発などを理由に広告配信をストップされることは多々あるようです。
そんな時、複数のアドネットワークを利用していると、ストップされた会社以外のものを使うことによって、切り抜けることができます。

終わりに

先日、弊社のiPhoneiPad新作アプリ3本をAppStoreで公開しました。
広告導入の参考にもなると思うので、皆様ダウンロードしてみてください。

尚、音感検定、痩せる神経衰弱では、AdStirを採用しています。

今回はここまで。
次回は、アプリ内広告の急成長株、アイコン広告について、まとめてみたいと思います。
それでは。